─私立 中高一貫校がいま、考えていること─
自らの道を切り開いていく
1870(明治3)年創立のフェリス女学院は、キリスト教信仰を礎に「For Others(他人のために)」の精神を受け継いできました。生徒たちは敷かれたレールの上を歩むのではなく、他者のために何ができるのかを問いながら、自らの道を切り開いていきます。
「For Others」は、学校生活の身近な場面にも息づいています。例えば、視覚障がいのある方に出会った生徒たちが、地元横浜元町の触ってわかる地図作りに取り組んでいます。彼女たちは他者との共生について考え、自分たちなりに実践しようとしています。
「まことの自由」を追求する
自由な校風のなか、学校生活では、さまざまな場面で生徒が主体となって活動しています。クラブ活動は責任学年である高2が運営し、体育大会や文化祭などの行事も生徒に任せています。また現在、生徒ホールのリニューアルを進めていますが、それも名乗り出た生徒たちがプロのインテリアデザイナーの助言を受けながら、自分たちでコンセプトやレイアウトを決めていきました。
こうした活動を通じて生徒たちは自ら考え、責任を持って行動することを経験していきます。女子校ならではの安心感の中で本音を語り合い、多様な価値観に耳を傾けながら自分らしい生き方を見つけていきます。校則に縛られないといった狭義の自由だけでなく、他者との比較や自己中心の思いからも解放されて、他者のために自由に働くことのできる人を目指します。
可能性を未来へ広げる
2025年度からは新しく探究カリキュラムを開始しています。中1では「ジェンダー」、中2では「生命」、中3では「ビジネス」「沖縄」をテーマとし、沖縄でのフィールドワークも体験します。
高1になると、それぞれの興味・関心に沿ったテーマを取り上げます。例えば、グミキャンディーの硬さについての化学的な研究、校内の苔からクマムシを探す試み、AI兵器の倫理的問題の考察など、一人ひとりの知的好奇心を起点とした自由な探究が展開されています。また、大学教授や研究者らを招く中高大連携の「アカデミックウィーク」は、専門的な学問に触れる機会にもなっています。探究を通して培った「問い続ける力」は、その先の人生の支えとなることでしょう。
フェリスはさまざまな個性を持つ生徒が集まる学校です。フェリスの卒業生は自分の意見を持っているとよく言われますが、必ずしも最初から意見を積極的に述べる生徒ばかりではありません。安心できる自由な環境の中で、自分の個性を出し、意見を言えるようになるのです。フェリスでの6年間で、一人ひとりが自らの賜物を見出し、磨き、将来他者のために役立ててほしいと願っています。
校長 阿部 素子 先生
- 市川中学校・高等学校
- 栄東中学・高等学校
- 佐久長聖中学・高等学校
- 渋谷教育学園渋谷中学高等学校
- 渋谷教育学園幕張中学校・高等学校
- 西武学園文理中学・高等学校
- 桐蔭学園中等教育学校
- 東邦大学付属東邦中学校・高等学校
- 東洋大学京北中学高等学校
- 東洋大学附属牛久中学校・高等学校
- 広尾学園中学校・高等学校
- 広尾学園小石川中学校・高等学校
- 明治大学付属明治高等学校・明治中学校
- 明星Institution中等教育部
- 早稲田大学系属早稲田実業学校中等部・高等部